セカンドオピニオンとは?メリット・デメリットは?
セカンドオピニオンとは、患者自身が納得のいく治療方法を選べるように、主治医とは違う医療機関の医師に、病気の診断や治療方針について求める、「第2の意見」のことを指します。 セカンドオピニオンを聞くことで、それぞれの医師の意見をもとに、患者自身が病気や治療への理解を深め、最善の治療方法を選択できるのです。
なお、転院や担当医を代えること、患者が満足のいく結果がでるまで、さまざまな病院を渡り歩く、ドクターショッピングとは異なります。
①どのようなときに、セカンドオピニオンを受けるのか?
セカンドオピニオンは、どのようなときに受ければいいのでしょうか。一般的にセカンドオピニオンを受けるきっかけについて見ていきましょう。
<セカンドオピニオンを受けるきっかけの例>
・ほかの治療方法の可能性がないかを聞きたいとき
・主治医の診断について、ほかの医師の意見を聞きたいとき
・主治医の説明に納得のいかない部分があるとき
・主治医の説明について別の角度から検証したいとき
・治療方法を選ぶ際のアドバイスが欲しいとき
これらの要望は、特にがんや進行性の難病など、治療方法が高度で、長期化する病気の場合によく発生します。セカンドオピニオンは、こうした要求を解決し、患者が良質な医療を受けられるように認められている権利です。
ただし、セカンドオピニオンは、絶対に受けなければいけないものではありませんので、上記のような要望を解決する手段のひとつとして覚えておきましょう。
②セカンドオピニオンのメリット・デメリット
セカンドオピニオンを受けるメリットは、主治医とは異なる治療方針が示された場合に、選択肢が広がることです。ただし、専門的ながん医療の提供を行う、がん診療連携拠点病院では、現在の最良の医療である標準治療を取り入れているため、診断結果が大きく異なることは考えづらいでしょう。
選択肢が広がらなくても、同じ結論だからこそ納得できたり、説明方法が違うのでわかりやすかったりすることがあります。このように、病気や治療への理解が深まることで、治療に専念しやすくなることもセカンドオピニオンのメリットといえます。
一方、セカンドオピニオンのデメリットは、医療費の負担が増えることです。セカンドオピニオンに必要な費用は、公的医療保険制度が適用されない自由診療扱い(全額自己負担)になるのです。
また、受診する手間や治療までに時間がかかりますので、病気の種類や進行状況によっては、迷っているあいだに病状が進行してしまうことも考えられますので、ご注意ください。
③【参考】セカンドオピニオンを受けることを決めてからの流れ
1. 主治医の意見をよく聞いて理解する
2.セカンドオピニオンを受ける医療機関を決める
3.主治医にセカンドオピニオンを受けることを伝え、紹介状、検査結果のデータを用意してもらう
4.セカンドオピニオンを受ける
5.主治医に、セカンドオピニオンを受けた医師から受け取った書類を渡して結果を伝え、相談する
6.治療する医療機関や治療方針を決め、主治医に自分の出した結論を伝える